院長室

« 7月 2016 8月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 9月 »

28℃が適温か

エコの観点から冷房時も室温は28℃くらいが望ましい、

と言われています。冷え症の女性からすると、職場の

冷房問題は結構深刻で、リモコン操作権(?)がない上に

直撃する座席だったりするのでそれはもう仕事どころじゃ

ないそうです。体調管理上もやはり28℃くらいが良い

とは思います。

 

かく言う僕は結構暑がりで、例年自室では南向きという

こと相まって冷房は25℃を上回る設定はしていません

でした。冷え症の女性とは暮らせない身体。(笑)

でも今年は、何と下手すると29℃設定なんですよ。

何故か。まず、徹底的にエアコンを掃除しました。そして

家具の配置を換えて空気の流れが良くなるよう工夫しました。

そんだけ。

 

どんだけエアコン汚れてたのよ、ってのは置いておいて(笑)

要は暑いからと言って冷房をどんどん効かせるだけが方法

ではないということですね。効かせる工夫で変化が出るかも

知れないわけです。

 

これは薬や治療法にも言えることで、痛いから痛み止めを

増やしたり、次々と新しい治療法に手を出したり…だけでは

結局弊害も出てしまうことに通じます。痛み止めが効かない

のは吸収が悪いからではないか、とか、徒手的な治療であれば

自分の治療体勢が悪いのではないか、といった視点が

もしかしたら状況打開に繋がるかも知れません。どこに

目を付けるか、ですね。

2016年8月29日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

裏と表

どんな事柄にも良い側面と悪い側面があるし、そもそも

2次元以上の世界では見えない部分が必ずあるもの。

つまり我々が認識するものは何でも二面性があってしかる

べき、なわけです。

 

そしてその不都合な部分を「裏」なんて言ったりするので、

イメージとしては「裏」は悪いことのように感じます。でも

「裏番長」と言うと何か大物っぽいし、「裏技」と言うと

効果抜群っぽくも感じますが。まあそれは余談。(笑)

 

漢方医学の評価にも「表裏」というパラメータがあります。

患者さんを見て「表」だの「裏」だの言うことになるので、

聞きようによっては感じ悪いことこの上ないんですが(^ ^;)

これは先の二面性とは全く違います。

 

漢方医学で言う「表裏」は「病変の深さ」を意味します。

「表」は浅い位置、「裏」は深い位置のことです。例えば

皮膚に赤みがあったら、「表」が病変部位ということに

なりますし、胃腸風邪のように感染性腸炎であれば、それは

「裏」に病変があると表現します。もちろん「裏」に震源地

があって、症状は「表」に出ている、という場合もあります。

 

この「表裏」を評価することで使用する生薬が変わったり

するので、意外と重要な要素なんです。特に風邪などの

感染性疾患の場合は、「表裏」が診断の要になると言っても

過言ではありません。そしてその「表裏」を見分ける時に

脈を触ったり、舌を診たりしているのですね。

 

ちなみに有名な葛根湯と言う薬は、「表」の病変に用いる

薬なので、当然胃腸風邪には効きません。ガッテンして頂け

ましたでしょうか?…まさか、これが言いたかっただけ!?

2016年8月25日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

薬イジメ

“文春砲”に対抗するためなのか、ある週刊誌で執拗に薬の

害について取り上げられていますね。「○○は危険!」とか

「医師は決して飲まない!」とか、なるほどこう書くと

注目を集めるのか、という参考にはなりますが(^ ^;)、

僕も処方する側ではありますので、看過はできません。

 

まあ僕も「薬は最小限に」がモットーなので、こういった

記事が過剰な処方に歯止めをきかせる効果が期待できる面は

評価したいところです。しかしながら一部記事では、

飲んではいけない薬一覧に「漢方薬全部」となっていて

びっくらこきました。(古い)

 

薬は人体にとって異物である以上、当然何かしらの副作用は

想定されます。そもそも人体に備わっている物質は薬として

認可されないので、例えば女性ホルモン剤などは敢えて

一部組成を変更して薬を作製したりします。なので、薬の

添付文書には危険性や副作用の可能性が必ず明記されている

わけです。

 

危険性や副作用にも幅があって、高頻度に発現するものや、

一度出ると重篤になるものは当然慎重投与をするべき薬、

ということになります。逆に想定はされるけれど、ほとんど

見られないものや、内服中止ですぐ消えるものもあります。

 

週刊誌の内容はそれを一括りに「危険」としているところに

問題がありそうです。信憑性を出すために医師のコメントも

併記されていますが、「副作用の可能性」を言っているだけで

それを「飲んではいけない」とするのは飛躍があります。

そこまで言うのならば、薬を使わない代わりの治療方法を

提案して欲しいものですが、まあそれは期待しても無理かな。

 

薬大好き日本人にはそれこそ良いクスリになるとは思いますし、

記事が医療費抑制に繋がれば賞賛の対象にもなりますが、

記事が本当に患者さんや医療業界に向けたメッセージなのかは

疑問です。販売部数が伸びればそれでよし、だとすると一過性

の流行で終わってしまうでしょうね。もしくはそうならない

ようにさらにエスカレートするか。そういや手術もヤリ玉に

挙げられてるから、次は何が来るかな?

 

2016年8月22日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

健康教室はじめます。

当院では、日々の診療で、なるべく薬に依存しないよう

食事や運動などの生活習慣に根ざした治療に重きを置いて

いるのは、ご存知の通り。結構しつこく話すので、ああアイツ

また始まったよ、と思われているようないないような。(^ ^;)

 

まあでも混んでいる時は悠長に話せないし、患者さん側も

家に帰ってから「ええと、何だったっけ?」となることも

あるみたいです。そこで、普段の診療で話しきれない部分や

治療の核となる考え方などを、改めてお伝えする企画を

立ち上げます。

 

その名も「ひのクリニック 健康教室」!ええ、そのまんま

です。(笑)診療時間外、15時から約1時間、毎月1回の

ペースで行う予定です。場所はクリニック内、セミナー形式で

行います。毎回テーマを決めて、それについての標準治療から

予防的治療まで掘り下げてお話しします。もちろん僕の知る

範囲内かつお勧めできるものが中心になりますけどね。

以下に参加方法と注意事項を列記します。

 

<参加方法>

・参加は事前申し込み制です。受付か会計窓口のみで承ります。

・当院未受診の方の参加も可能です。定員10名様です。

・参加費は1名様1500円で、申し込み時に先払いとなります。

<注意事項>

・電話での予約、受け付けは致しません。

・1週間前までのキャンセルは返金しますが、それ以降はできません。

・中学生以下の参加、同伴はご遠慮願います。

・録音、録画はご遠慮頂きます。メモは是非ご持参ください。

 

こんな感じです。院内掲示でもアナウンスしておりますので、

そちらもご参考にしてください。当院未受診の方の参加も可では

ありますが、来院しなければ申し込みできない仕組みなので、

あまり間口は広く考えていません。基本的には当院の患者さん

向けです。それもあってお値段は安く設定しています。ただ、

お知り合いの方と合わせて2人分申し込み、はOKです。

 

さて、記念すべき第1回目は9月23日(金)です。だいたい

第4週の金曜日にやるつもりです。変動はあるかも知れませんが。

1回目のテーマは「肩こり」。今日から申し込み受付を開始して

おります。年内は「糖質制限」と「肌荒れ」についても取り上げる

予定です。乞うご期待!

2016年8月18日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

頭痛は足から?

梅雨や台風など、気圧変動が激しい時期の頭痛は漢方で

言う「水毒」が原因の場合が多いという話はこれまで

何度かしていますが、ではそれ以外の時期の原因は?と

いうお話。

 

やはり考慮しなければいけないのは姿勢です。現代人は

PCやスマホなど必要以上に下方を向く時間が長い傾向

があります。5kg以上もある頭部を引き上げる力が頚部に

かかる訳ですから、頚の後ろは当然パンパンになります。

また、眼球運動や光の絞りなどの調節にも筋肉が関与して

ますから、眼に入る刺激によって眼の筋肉もパンパンに

なります。

 

筋肉がパンパンという状態は、要はずっと力こぶを入れ

続けていることなので、太くなった筋肉に押されて血管が

圧迫され、血流が悪化します。すると筋肉は酸欠状態に

なりますから、痛みやしびれが出てくる、という理屈です。

 

とまあ、理屈は分かるけど、じゃあ良い姿勢って何なのさ、

ってことですよね。力が入り続けて硬くなった筋肉をほぐす

ことももちろん治療法になりますが、同じ習慣が続いていれば

それは対症療法にしかなりません。姿勢を良くしようとしても

すぐ戻っちゃうし…

 

ここで気にして欲しいのは「頭を支えるもの」です。頭は

頚に乗っています。頚は背骨に乗っていて、背骨は腰に

乗っています。そして、腰は足で支えられています。最終的に

注意すべきは足なのです。さらに言えば足のゆびです。

良い姿勢というのは、決して胸を張って「気をつけ!」の

状態を作ることではなく、足から身体を支えている状態

なのです。するとむしろ身体の力は抜けます。力が抜ければ

筋肉の過緊張も減り、血流も阻害されません。

 

なかなか難しく感じるかも知れませんが、まずは座っている

時でも足で支えていることを意識すると良いですよ。

2016年8月11日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ