院長室

« 3月 2014 4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 5月 »

パラダイムシフっとる

これまで常識とされていたことが覆る現象をパラダイムシフトと言いますが、

ここ最近の医療現場ではパラダイムシフトと言えるような事が続いています。


そもそも医療は科学と言いながらも、人体の現象を扱うものでまだまだ不明な

ことが多く、物理や化学の世界とは違います。なので、普通に考えればパラダイム

シフトって起こりやすい業界だと思うんですよ。しかしながら、現実には従前

の診断学や治療学を変えることは困難で、パラダイムシフトは起きづらい状態

でした。多分に日本の保守的思考が影響しているとは思いますが。


それがここに来て、AKA−博田法が夜のゴールデンタイムに紹介されたり、

湿潤療法に扱う被覆材が一般販売されたり、糖質制限の本が売れたり…。これ

だけ色々と変革が起きるということは、ある意味飽和状態であるとも考えられ

ます。バブルがはじけるような感じ。ここで気をつけるべきは、パラダイム

シフトによって得られた新しい常識もまた、もしかすると変革するのかも知れない

という事です。変革したから正しい、と短絡的になることがまた変革しにくい

状況を作るわけですね。


医療が科学になりきれないのであれば、努めて論理的な姿勢であるべきで、「自分

が何年も携わってきたから」とか「師匠がやった実験だから」とか、いわゆる私情

や願望は絶対に挟むべきではないです。件の理化学研究所の問題も、「なぜ世界的

権威ある研究所でこんな杜撰なことが起きたのか」ってワイドショーでやってました

けど、むしろ世界的権威だからこそパラダイムシフトは起きにくいのでしょうね。


新しいもの好きな僕としてはパラダイムシフト大歓迎なんですが、ほいほいそれに

ほだされてはいけないな、という自戒のお話でした。

2014年4月14日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

遅延型アレルギーもね

遅延型アレルギー検査についても問い合わせが増えております。これも

テレビ番組で紹介されたせいみたいです。テレビの影響ってすげーなー。

僕がいまだに姪っ子に「アイーン」とか教えるのもテレビのせいだもんね。

たまにはカトちゃんペも入れねば。(^ ^)


それはさておき。遅延型アレルギーはIgGというタイプの抗体によるものです。

花粉症などで調べているのはIgEという抗体で、これは即時型アレルギーと

呼ばれます。その名の通り、抗原に接すると即座に反応が起きます。一方、

遅延型アレルギーは原因となる抗原に接してから数日以上経って症状が出ます。

しかも始末の悪いことに全身の器官全てに症状が出うるという厄介なものです。


遅延型アレルギーの抗原となるのは殆どが食物なので、この検査の本質は

腸の状態を類推できることなんですね。通常、食物は免疫寛容と言って、

異物とは言え我々の体内で免疫反応は起きません。この免疫寛容という

システムに不調があるのでアレルギーになってしまうのですが、その原因の

多くは腸管の炎症です。腸管は空港の税関みたいなもので、良い奴は通すけど

悪い奴は通さないようにできています。腸の炎症はこの税関が狂ってしまう

状態と言え、悪い奴まで通し始めてしまうんですね。そして体内で警察が

大騒ぎする=アレルギーというわけです。


なので遅延型アレルギー検査で重要視しているのは、陽性反応を示す食材の

数です。多ければ多いほど、腸管の炎症も激しいのではないかと考えます。

現在、この検査はアメリカに検体を発送するしか方法がないので、結果が

出るまで時間がかかることと費用が高いことがネックです。しかしながら、

腸管の炎症は様々な疾患の原因となり得るので治療に難渋する病態の原因を

知るためには有用だと思います。

2014年4月10日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

AKA−博田法は効くの?

先々週に夜のテレビ番組でAKA−博田法が紹介された影響で、問い合わせ

を多く頂いております。番組では結構センセーショナルな演出がなされていた

ので、腰痛や下肢しびれにお悩みの方は「もしかしたら治るかも!?」と

思うでしょう。


AKA−博田法は一言で言えば「関節の動きを良くする治療法」です。です

から動きが悪いことによる痛みやしびれには効果が期待できます。番組では

あたかも腰部脊柱管狭窄症が治ったように見せていましたが、正確には

腰部脊柱管狭窄症による症状と思われていたものが関節の動きの悪さに

起因するものだったので効いた、ということです。決して狭窄が治るわけ

ではありません。ヘルニアが引っ込むわけでもないです。(^ ^;)


なので、現在の症状が狭窄などの「形態的異常」から来ているものなのか、

あるいは「関節運動異常」から来ているのかを見極めなければいけません。

もし「関節運動異常」が中心であればAKA−博田法の適応になりますが、

実際には「形態的異常」と「関節運動異常」が混在している方が多いです。

症状の原因が狭窄症やすべり症などの形態的異常が中心であれば、残念ながら

AKA−博田法の効果は乏しいでしょう。


しかしながら、現段階では関節運動異常を客観的に評価する検査がないので、

AKA−博田法が効くかどうかを事前に知ることは困難です。幸い、痛みも

なくキズもつけない安全な治療法なので、まず試してみる、というのが良い

かも知れません。ウチではAKA−博田法に他の検査や治療法を付加する

ことがあるので、敢えて体幹調整療法としています。


いやーでも夜のゴールデン枠でAKA−博田法が紹介される日が来るとは、

なかなか感慨深いです。これまで結構白い眼で見られてきましたからね。

これで良くなる人が増えたら博田先生も大層喜ばれるでしょう。いやまだ

ご存命ですからテレビ観たと思いますが。(笑)

2014年4月7日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

「白ゆき姫殺人事件」

湊かなえさん原作の同名小説の映画化です。クラシカルな題名とは裏腹に

扱っているテーマはメディアやネットの無責任さや残酷さで、かなり現代を

風刺した内容になっています。

 

主人公は殺人の容疑をかけられた地味な女性。ネットで顔や名前を晒された

ことにより報道も加速し、窮地に追い込まれます。この役を演じた井上真央さん

はとても上手いんだけど、顔の造りが良すぎるのか少し違和感が。これは他の

主要キャストにも言え、ちょいとキャスティングには疑問を感じました。

特に生瀬さんは違うやろ…(^ ^;)

 

そして殺人事件とか言って、誰かが事件を解決するために奔走する、という

構成ではありません。SNS上につぶやかれる情報、つまり又聞きの言葉が

あふれます。事件のトリックというか真相もそんなに斬新でもないのですが、

でもこの映画はとてもスリリングです。上手に伏線も仕込まれていて、最後まで

飽きさせません。

 

お、監督さん誰よ?!と思ったら中村義洋さんでした。彼は伊坂幸太郎原作の

ミステリーも何本も映画化しており、これまた全部面白いんですよ。ははーん、

なるほど、さすだね。原作は未読ですが、多分映画ならではの面白さがあると

思います。って言うか、ミステリー映画はちょいとした情報もネタバレになるから

レビューが難しいっすわ。今さらですが。

 

それでも社会的な側面も秀逸な映画ですので、一見の価値アリです。SNSでの

中傷やおバカ投稿への抑止に少しでも効果があるといいなと思います。お、何か

マジメ。影響されやすいから。(笑)

2014年4月3日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ