初めて朝イチ上映の「モーニングショー」ってのに行きましたが、割引が
あるせいか結構人がいました。僕の定位置を取られていてちょっと悔しい。
「アメリカン・ハッスル」は1970年代にあった事件を元にした映画です。
FBIが捕まえた詐欺師と協力して汚職事件を暴こうというお話。こう聞くと
いかにもクールな頭脳戦を期待してしまいますが、どちらかというと真っ当な
人生を歩めない男女の愛憎劇、といったところ。事実を元にしているせいか
脚本は随分と工夫されていますが、そのせいで少し登場人物の人間関係が
分かりにくくなってしまっています。サスペンスとしてもそんなに捻りが
あるわけでもなく。
ただ出演陣は大変素晴らしい。主演のクリスチャン・ベイルはいつもの如く(?)
体型から変わっちゃってます。今回はブヨブヨ腹のハゲおやじ。(笑)よくも
まあいつもいつもこんなに変われるもんだ。しかしながら「ザ・ファイター」
でもそうでしたが、基本品がある人なので、色々いじってもあんまり汚らしく
見えないんですよねぇ。(^ ^;)やっぱり寡黙な紳士がよく似合う。その他、
エイミー・アダムス、ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、
と中心人物の演技は眼を見張るものがあります。ついでにロバート・デ・ニーロ
もオイシイ役所で出てます。(^ ^)
この手の映画はどうしても当時を肌で知らない人には入りにくい感があります。
そんなに昔の出来事ではないから余計な説明は省かれるし、そもそも事件を
知らなければついて行くのにやっとだったりします。そして国も違うとなると
結構しんどい。三島由紀夫事件の映画を現代の海外の人に観せるようなもの
でしょうか。ま、でも僕みたいなクリスチャン・ベイル好きには楽しい映画です。