ウォシャウスキー兄弟(今は姉弟らしいですが ^ ^;)による壮大な転生の物語。
中世から未来までの6つの世界の物語中、それぞれのキャラクターがある時代
では悪人だったり、別の時代では善人だったりと転生していく様が面白い。
原作では時代順に物語が描かれているそうですが、映画版では6つの時代を同時
並行で描きます。ここがこの映画の一番の見所でしょう。冒頭、いきなり6つの
世界がバラバラに描かれて、さっそくチンプンカンプン。やべぇ!ついて行けない
かも!的なスリルを味わえます。(笑)さらに3時間に及ぶ尺なので、途中で
気持ちが折れてしまうと(?)苦痛の時間となること請け合いです。まあ、つまり
この演出は長所でもあり短所でもあるんですね。
しかしさすがはウォシャウスキー、それぞれの物語のリンクする点を上手に
つなぎ合わせることで、見事に一つの作品に昇華させています。6つの
クライマックスが同時に迫るラストのカタルシスは圧巻です。僕的にはこの演出は
大成功でした。
あとは役者の七変化(?)が面白いです。後から、えっこの役はアイツだったんかい!
で盛り上がるでしょう。ハル・ベリーにあの役はないだろ…。みたいな。(^ ^)
トム・ハンクスさん、ヒューゴ・ウィーヴィングさん、ヒュー・グラントさんなど
そうそうたる顔ぶれが特殊メイクで笑わせてくれます。
どうも日本では宣伝もしていないし、配給会社も極端に少ないですよね。アメリカでの
興行成績が不良だったらしいですが、むしろ原発批判している内容が問題なのかな?
と勘ぐってみたり。鑑賞前のトイレは必須ですし(笑)、ある程度心構えも必要な作品
ですが、是非とも体験してみて欲しいです。