屋内でも脱水や熱中症になり得る、というのは随分一般化
してきた感があります。屋外の炎天下じゃなきゃ大丈夫、
なんて認識は危ないですからね。また、対策としてこまめな
水分補給や塩分摂取の重要性を説くのも以前より広まった
ように思います。
では、そもそも脱水や熱中症の徴候とは何でしょうか?これ
を知っておかないとせっかく処置方法を知っていても後手に
回ることになってしまいます。
一番分かり易いのは口の渇きですね。ただ高齢者では口渇を
感じづらくなっていたりするので、尿の色が濃いとか便が
いつもより硬いなんてのをチェック項目にすると良いです。
むくみは一見すると脱水とは真逆のように感じますが、血管
の中の水分が外部に移動しているわけで、むしろ血管内は
水分不足=脱水になっていることがあります。むくみがある
から脱水ではない、というわけではないんですね。
あと、特に理由のない倦怠感や食欲低下も結構頻度が高い
症状です。そして筋肉の痙攣。頻度が高いのはふくらはぎや
足のゆびですが、肩コリや腰痛の悪化、筋肉痛が改善しない
というのも同系列の症状です。これらは水分不足に加えて
ミネラル喪失も併存しているサインだったりします。必ず
ミネラル補給も同時にすべきです。
定期的に血液検査をされている方は、ビタミンB群不足との
関連も留意してください。ビタミンB群が明らかに不足
しているのにタンパク質不足が見られない場合、脱水を
疑います。ビタミンB群はタンパク質合成に必須ですから、
不足すれば即ちタンパク質不足に繋がります。なのに
タンパク質正常ならば逆におかしいと見るべきなんですね。
さらに亜鉛やマグネシウムなどの不足所見が見られれば
ミネラル不足も併存している証拠になります。
脱水・熱中症はコロナウィルスとは違って充分に対策が
できるものですから、徴候を知り正しく対策しましょう!