洋画の次は邦画、アクションの次はコメディ、と大変バランスの良い視聴ペース
です。だからなんだ。
CMを見る限りかなりの地雷臭がしたのですが、いや面白かった!妻夫木聡演じる
主人公は鈍くさいけど純粋な広告社の社員。世界の人を感動させるCMを作ることを
夢見ていますが、現実はそううまくはいかない…というお話。妻夫木さんは3枚目
を演じさせたらピカイチですね。あのバランスの悪い体型が一役買ってるんかな。(失礼)
この映画そのものがCM業界出身の監督、脚本家によって作られていますので、CM
製作現場の描写はリアリティがあってとても面白いです。「へーへー」連発。(古い)
テーマも単純で使い古されたものですが、あまり知られていない業界が舞台なので
何か新鮮に感じます。スクールウォーズのノリでクリケットの映画作るみたいな感じ
かな。(笑)
そして大変くだらないギャグの応酬。この辺は好き嫌いが分かれそうですが、吉本
新喜劇が好きな僕にはツボでした。そして異常に豪華な共演陣。ヒロインは北川景子で
上司役に豊川悦司、重要な協力者にリリー・フランキー、ライバル日本人に鈴木京香
そしてちょい役に松本伊代(!)や加瀬亮、風間杜夫ととんでもない。北川さんの
ステレオタイプなツンデレっぷりはやや冷めますが、みなさんさすがにお上手。この
ギャグと配役を見ると、どうも監督さんは宮藤官九郎や三谷幸喜を意識しすぎてるん
じゃなかろうか?と勘ぐってしまいます。この面白さなら、変に飾らなくてもよかったのに。
いやしかし、かように見所たくさんの王道娯楽映画です。伏線の回収も見事で、感心
しました。細部に拘らず素直に観ればメッチャ楽しいでっせ。(なぜ関西人?)