アカデミー賞も受賞したアン・リー監督の話題作。映像がとんでもないとの
評判だったので3Dシアターで観たいと思ったら、ほとんどが「3D・吹き替え」
か「2D・字幕」の2択と来た。これはこの作品に限らず見られる傾向で
本当にメーワクなんすよ。ワシャ「3D・字幕」が観たいんじゃい。
で、作品内容ですが子供がトラと一緒に海を漂流する物語なので誤解を受けそう
ですが、次第に凶暴な動物と心を通わせていくハートフルストーリーでもなけ
れば、数々の海の試練を乗り越えていくドキドキワクワクアドベンチャーでも
ありません。一言で言えば「信仰の物語」です。もち子供向けではありません。
主人公の子供は幼い頃から宗教に興味を持ち、ヒンドゥー教、キリスト教、
イスラム教と数々の神を崇めます。そして太刀打ちできない大海原という現実
に遭遇する中でどう変化していくのか、というテーマ。しかしそれに隠れるように
サブテーマも盛り込まれており、作品の構成も非常にロジカルで観終わった後に
あれこれと考えさせられます。2回目を観ると多分全く違った感想になると
思います。うまい映画です。
ま、そんな小難しいことを考えなくても映像美は評判通り圧倒的で、是非3Dで
観ることをお勧めします。僕はIMAXで観ましたが、わざわざ名古屋まで行って
正解でした。
ちなみにこっそり「ジャッジ・ドレッド3D」も観ましたが、もうなんか対極的
すぎて語るのも恥ずかしいのですけど、そんなB級映画が大好物なので、実は
とても清々しかったりするのです。(なんじゃそりゃ)