伊坂幸太郎原作×中村義洋監督×濱田岳主演というテッパン映画。
テッパンすぎてどうしても期待値が高くなりますが、それに
見事に応えてくれました。
もともと仙台を中心にした物語が多い伊坂作品ですが、震災後の
復興の一環として今作を作ったそうです。なんと撮影期間は
8日間で、監督も結構重要な役で出演しちゃってます。特筆
すべきはその上映時間。68分という短い尺なんですね。原作は
短編集の中の一編なので、至極妥当な仕様。無理矢理長編仕立て
にして冗長になる作品が多い中、これは英断でした。
短くても伏線の張り方、回収の仕方はオミゴトで主演の浜田くん
のみならずヒロインの木村文乃さんもとても良かった。伊坂作品は
少しでも内容に触れるとネタバレになる恐れがあるので、あまり
言えませんが、ある場面で主人公が号泣する理由がラストの一連の
シークエンスで明らかになる時、「ああ、そういうことだったのか。」
と大きな感動を覚えます。
なんとこの映画、短い尺のせいか1300円で観れちゃったりします。
作品のデキと尺は比例しないどころか反比例すると思っている僕に
とっては全く解せませんが、だからと言って「良かったぜ!」と
2000円叩きつける豪気さも持ち合わせていないので、素直に
得させて頂きました(笑)
悪趣味なヴァンパイア映画を観るくらいなら断然コッチ!(^皿^)