いよいよ梅雨入りが近づいてきました。既にゲリラ的な豪雨も
降ったりして荒れそうな予感も。
毎年この季節になると増えるのが、頭痛・ふらつき・めまいです。
これらはどうも気圧の低下や湿度の上昇と関連があるらしく、
梅雨の時期以外にも雨天時や雨天の前日に出ることがしばしば
あります。
こういった場合には通常の鎮痛薬や抗めまい薬はあまり効果が期待
できません。ひどい方は1日中外出できないなんてこともあります。
そういう時は漢方薬の出番です。水分調節をする薬(利水薬と言います)
のグループから患者さんに合ったものを選択していくことになりますが、
最も多く使用されるのが五苓散(ゴレイサン)です。二日酔いの漢方薬として
このブログではおなじみですね。(笑)
その他、苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)や半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)、
六君子湯(リックンシトウ)、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)なんかがウチでは
よく処方されます。日本はもともと湿気が多い国なので、これらの漢方薬は
全国的に処方頻度が高いみたいです。乾燥した気候の欧米ではきっと
活躍できない和風な処方(?)と言えるかも知れません。
さて、こういった漢方薬がよく効く人、必要な人を見分ける方法が
あります。それは「舌の形」を観察することです。鏡の前で舌をつき出して
みて下さい。舌のふちに歯の痕がついてボコボコしてる人、そんな人は
高率に雨天時の不調が出ます。これを発見したら症状が出る前に利水薬を
飲んで梅雨を乗り切ることをお勧めします。