院長室

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「M:I フォールアウト」/「未来のミライ」

この夏の目玉になるであろう日米それぞれの期待作を早速観て

きましたよ。

 

まずは我らがトム様の人気シリーズ第6弾となる「ミッション・インポッシブル

フォールアウト」です。僕はトム様作品は無条件で観るので目玉もくそも

ないんですが、何と6作目にしてマンネリになるどころか最高作に

仕上がっています。

 

ストーリーはまあ多分にご都合主義な所がありますが、だって

そういう映画なので(おい)、それは問題ではなく刮目すべきは

めくるめくアクションの数々です。どれも超ハイレベルで、これで

エンドロールにNG集があればもうジャッキー映画ですよ。しかも

トム様は御年56ですからね。超人か。

 

アクションが凄すぎて二転三転するストーリーの仕掛けが頭に

入ってこないという切なさはありますが、それでも147分の長尺

が全く気にならない上に、意外な登場人物に涙しそうになる

という非の打ち所のない作品です。ああ、言ってしまいてぇ。(笑)

1つだけ難点を言えば完全に前作の続きなので前作「ローグネイション」

はマストです。僕も直前にそれを知って慌てて復習したクチです。

あぶねぇ。もうトム様鑑賞映画の域を超えてシリーズ集大成的な

傑作です。これを超える続編はできないんじゃ、と心配になる。

 

さて対して今や日本アニメ界のヒットメイカーになりつつある

細田守監督の「未来のミライ」。前作「バケモノの子」は僕的には

物足りなかったですが、いや、今作、やっちまってるんじゃ?

 

両親の愛を一身に受けていた4歳の主人公が妹が生まれるのを

機にかまってもらえなくなり、すねる、という、だけの、映画(° °;)。

いや、好意的に見れば未来からやってきた成長した妹の導きや

過去の親や祖父の物語を体験することで成長していくお話、と

取れなくもないですが、少なくとも鑑賞中は好意的になれん

かった。(^ ^;)

 

どうも前作から奥寺佐渡子さんが脚本を担当していないようで、

モロにその影響が出てしまっている感が否めない。アニメの表現力

はズバ抜けているんだけど、その感動を打ち消してしまうイライラ

がずっとつきまとうんだよね。子育て中の親にはあるあるネタが

多くて受けると思うんだけど、それ以外の世代には正直しんどい、

かも。僕は利己的なエッセイを読まされてるようで不快でした。

 

きっと我々が最大公約数的な冒険ファンタジーを期待しすぎている

せいであって、細田さんの作家性はそこではないんでしょうね。

ナウシカやラピュタじゃなく、稲中卓球部なんですよ。きっと。

あ、分かりづらい?(笑)ちなみに僕は稲中大好きです。今後は

そういう眼で細田作品を観ると身勝手な落胆をせずに済みそうです。

2018年8月9日 木曜日

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「50回目のファーストキス」/「万引き家族」

今回は日本の誇る2大監督の作品紹介です。まずは福田雄一監督(笑)

の「50回目のファーストキス」から。

 

事故がきっかけで1日しか記憶を維持できない女性に一目惚れして

しまったモテ男の恋愛モノ。これもまた福田監督作でなければ

絶対に観ない題材なんですが、いや、なかなかに良いデキでしたぞ。

それでいて福田味のギャグも炸裂しまくっているので、むしろ

倍楽しい。

 

主演のカップルは山田孝之さんと長澤まさみさん。そして脇を

佐藤二朗さん、ムロツヨシさん、太賀さん、…とまあいつもの

面々で、この安心感ったらないね。もちろんラブストーリー

なので、そんなに悪ふざけはない…なんてことはなく、くっそ

下らないネタで爆笑させてくれます。だからこそ恋愛パートも

引き立つというか、互いに存在感を際立たせている感じで、

福田監督、こんなんもできるんや!と感心しました。

 

ちなみに太賀さんは吉野家の新CMで二朗さんとまた爆笑共演を

果たしております。こちらも必見。

 

さてそしてカンヌ映画祭で最高賞を受賞したことでも話題の

是枝裕和監督の「万引き家族」です。えーと、観ろ。(笑)

と言ってしまうくらい傑作です。これまでも是枝監督は一貫

して “家族” を題材に作品を重ねてきましたが、今作はそれに

一定の答えを出しているような気がします。

 

さらにネグレクトや年金問題、労働環境まで現在の日本の

実態を冷静に描いている点でも秀逸です。と言っても全く

お堅い雰囲気ではなく、あくまで主人公家族を描く過程で

気付かせるというニクイ演出。脱帽です。キャストの演技も

素晴らしく、絶賛された安藤サクラさんだけでなく、子役の

果たしている役割も極めて大きいです。

 

ただ話題になったせいもあるのでしょうが、作品を未見なの

にタイトルだけで「犯罪を助長する」とか「日本の恥を晒した」

というトンチンカンな評価があるのも事実。そっちの方が

恥ずかしいのですが。まあ気にせず是非観てください。

 

ちなみに紹介はしませんでしたが「空飛ぶタイヤ」も話題の

ヒューマンドラマ。リアリティのある前半が一転して後半から

勧善懲悪のヒーロー映画になるという、前半と後半で作った人

変わってんじゃ?と思わせるような演出で着地点もおかしい。

原作未読ですが、少なくとも映画版はトホホでした。しばらく

邦画三昧だったのでそろそろ洋画に飢えてます。

2018年6月28日 木曜日

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「デッドプール2」/「恋は雨上がりのように」

久々の映画鑑賞記です。これから観たい映画が目白押しなので

嬉しい悲鳴。実際に眼も悲鳴。(^ ^;)

 

まずはR15+のお下品な痛快アクション第2弾「デッドプール2」。

前作同様、え?そこまで言って or やっていいの?ってくらい他

の作品をイジり倒し、また第四の壁も余裕で超える安定感(笑)

はスバラシイ。さすがに第1弾ほどの新鮮味はないですが、今作

の方が映画としてのまとまりはよろしい。冒頭、主人公が観客

に向けて「これはファミリー映画です。」って語りかけるけど、

(これが第四の壁ね)悪ふざけかと思いきや、最後にはなるほど

ファミリー映画になるんだから凄い。脚本はかなり工夫されて

います。

 

逆に他のアベンジャーシリーズを知らないと笑いどころが減る

やもしれません。かく言う僕もほとんど知らないので、「?」

な部分も結構ありました。気になって後で調べたがな。でも

知らなくても全然笑える、楽しめるのでまあ細かいことは

気にしない系の映画です。ちなみにほんの一瞬、ブラピが

出てるよ。前作で爆笑できた人は是非観るべきです!

 

そして我らが大泉洋ちゃんの「恋は雨上がりのように」。

洋ちゃんが出ていなければ絶対に観ない題材ですが、さすが

洋ちゃん主演作に外れナシ!もう僕の中では既に織田裕二を

超えてます。(笑)

 

夢に挫折した17歳の女子高生とバイト先の45歳バツイチ

店長の恋物語。うん、通常運転では絶対観ない。(^ ^;)

人気コミックの映画化らしいですが、ごめん、とても

良かった。恋愛要素はふりかけ程度で、軸になるのは

再起の物語。若かろうが老いていようが、折れない心が

あれば立ち上がれるよ、という熱いドラマなのです。

 

まあちょっと店長のキャラは現実的ではないけれど、皆さん

演技が上手いので妙に納得させられてしまう。主人公の

女子高生に小松奈菜さん、その親友が清野菜那さん、おお、

ななさんズじゃん。そして主人公の母が吉田洋さん。おお、

ようさんズじゃん。どうでもいいか。洋ちゃんの大学時代

の友人役で現実でも同じ境遇のシゲが出てますが彼の長髪

はコント感がひどい。もっとどうでもいいか。(笑)

 

洋ちゃんは今月「焼肉ドラゴン」もあってドラマでも

「あにいもうと」が放送、と出ずっぱりですな。番宣も

大変だろう。(笑)もう僕の中ではジェット・リーを

超えてます。いやそれはないか。

2018年6月14日 木曜日

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「レディ・プレイヤー1」/「アンロック」

どちらも観る予定ではなかったので却って拾いモノで得した

感のある2本です。

 

まず巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」

ですが、なぜ観る予定じゃなかったかと言うとメッチャ

眼が疲れそうだから。(笑)案の定、見事に僕の眼は破壊

されましたが、なんせ劇中にガンダムやらメカゴジラやらが

出るって聞けば観ざるを得ないじゃない?!

 

そして実際にはそれどころではないくらいたくさんの往年の

キャラ達がめまぐるしく躍動し、80先代の少年少女を熱狂

させた素材をギュッと詰めたオモチャ缶みたいな作品です。

映画というよりもうアトラクションやね。

 

こんなハチャメチャなことができるのも(版権的にも ^ ^;)

スピルバーグしかいないでしょう。ストーリーも王道ながら

工夫もふんだんに盛られていて、とにかく観ていて楽しい、

飽きない。キャラを知らない子供が観ても十分楽しめる間口の

広さも見事です。観て良かった。眼は痛い。

 

そしてテロを阻止すべくCIAの女性尋問官が奮闘するサスペンス

アクション「アンロック」。観る予定にないどころか全然知らな

かったけど予告編とレビューサイトの高評価で行くことに。

プロットはシャーリーズ・セロンさんの「アトミック・ブロンド」に

似ていますが、こちらの方がはるかに面白かったです。

 

まあ尋問官のくせに異常にタフで強いとか、敵の計画がマヌケ

とか(笑)、そんなお約束を気にしなければリアリティもあり、

脚本も上手でこちらも完成度高しです。

 

主演のノオミ・ラパスさんは初めて観ましたがなかなか良い

ですな。脇役陣もオーランド・ブルームさんやマイケル・

ダグラスさんなど意外にも豪華で演技の質も高い。個人的

にはラストシーンの主人公の服装に文句をつけたいところ

ですが、まあ些末なことよ。上映館が異常に少ないので、

興味のある方は急ぐべし。

 

あとディズニーの「リメンバー・ミー」を観たいけどオイラ

字幕じゃなきゃイヤなんだい!ってDVD化まで待つつもり

だったんですが、何とか日程をやりくりして字幕版を公開終了

ギリギリで鑑賞。いや、サイコー。素晴らしい。これも観て

良かった。結局DVDも買っちゃうな。かつサントラも買っ

ちゃうな。カモの見本。

2018年5月4日 金曜日

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「ダンガル」/「トレイン・ミッション」

春休み期間中は観たいのが少ない&混むので映画鑑賞はお休み

状態でしたが、これからボチボチ再開です。

 

まずはめっちゃ期待してた「ダンガル きっとつよくなる」です。

インド映画界の至宝、アーミル・カーンさんが主演、プロデューサー

を務めた作品です。男尊女卑思想が根付くインド社会で実際に

あった女子レスリングの物語。周囲から非難されながら自分の

娘をレスラーに育て上げると言ういわばスポ根ものなんですが、

父親役のアーミル・カーンさんだけでなく、少女/成人時代両方

の娘役がとても良い。8ヶ月ものトレーニングを経ただけあって

ホンモノの試合みたいな迫力があります。これだけでも一見の

価値アリです。

 

しかしアーミルさんはいつもながら53歳とは思えないバッキバキ

の筋肉を披露したかと思えば、中年メタボ体型になってみたりと

CGかと思うくらいの変形(?)っぷり。実に27kgも増減させた

そうです。病気になるで。とっても良い作品なんですが、敢えて

言うと “ボリウッドさ” が影を潜めてしまって、物足りないと

感じてしまうかな。尺もインド映画の割りに短いしね。僕と

しては脈絡もなく唐突に始まるキレのあるダンスを観たかったり

するわけですよ。その点、ジャッキー・チェンの「カンフー・ヨガ」は

分かっていた。映画としては事故級だったけど。(笑)ちょっと

良い映画すぎて、きれいにまとまっちゃった感もありました。

 

そして「トレイン・ミッション」。こちらは対照的に確信犯的

なB級アクション映画で、80年代テイストのアクションが

好きな方にはどことなく安心して観ていられる作りです。

 

通勤電車の中で謎の女性からある指令を受け、身に覚えのない

事件に巻き込まれていく、というワンシチュエーションミステリー

に近い設定で結構好物。冷静に考えるとツッコミ所満載なんです

がそこもまた80年代テイスト。(笑)細かい部分は目をつぶる

のが正しい鑑賞方法でしょう。

 

主演は最近アクション俳優として覚醒しているリーアム・ニーソン

さん。もうダイ・ハードばりに無敵オヤジなんですが、細かい

部分は…(略)ミステリーテイストな開始から猛烈なアクションへ

と進んでいく演出もなかなかに上手く、サービス精神旺盛な内容で

短い尺ながら満足感は結構なものです。僕は詳しくないんですが、

ヒッチコック映画へのオマージュも満載らしく観る人が観れば

ニンマリできること請け合いとか。

 

ちょっと背伸びしたA級映画と狙ったB級映画、さて、どっちが

お好みでしょう?(^ ^)

2018年4月19日 木曜日

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