はりの部屋

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東洋医学とはりのお話し その29

『東洋医学とはりのお話し その29』ができました。

今回は、夏についてです。

5月に立夏を迎えてからの3月が夏です。感覚的には少し早いですね。

夏の過ごし方などについて書いていますので、参考にしてください。

 

花粉症で来院される方が増えています。

春に症状が出る方は、前の季節の冬の過ごし方を見直しましょう、と前回

お伝えしました。

夏に体調が悪くなる方は、春の過ごし方に気を付けてくださいね(東洋医学と

はりのお話し その28をご覧ください)。

 

今週の予約状況です。

3/19(月) 3/20(火) 3/22(木) 3/23(金) 3/24(土)
午前
午後 ×

〇…空きあり △…一部空きあり

※3/19(月)の午後は鍼灸師不在のため、はり施術はお休みします。

2018年3月19日 月曜日

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脊柱管狭窄症の概要

これもまたよく耳にする割には正確に病態が伝わって

いない疾患ですね。脊柱管狭窄症とはその名の通り、

脊柱管という脊髄を通すトンネルが何らかの原因により

狭くなる病気です。

 

つまり脊柱管狭窄症の原因は一つではありません。

例えば椎間板ヘルニアは椎間板というクッション材が

背中の方に飛び出す現象ですが、このヘルニアにより

脊柱管が圧迫されれば、それは「椎間板ヘルニアに

よる脊柱管狭窄症」と表現されます。他にもすべり症

という病気がありますが、これは脊柱管を構成して

いる壁がずれて段差を生じ、脊柱管狭窄を起こします。

 

では脊柱管が狭窄するとどんな症状が出るのでしょう。

脊柱管の中は髄液という液体で満たされており、その

中を脊髄がぷかぷか浮いているのが正常です。狭窄が

あると、液体が流れづらくなり脊髄のゆとりが減るので

神経の圧迫症状=しびれや運動麻痺が起きます。狭窄が

起きている部位によって症状発現部位も異なりますが、

生理的に狭窄している場所ほど症状が出やすいので一定

の傾向は見られます。腰に狭窄があれば下肢に、頚に

狭窄があれば上肢に症状が出ますので、例えば腰痛だけ

では狭窄症はあまり想定されません。

 

狭窄症の診断はレントゲンだけでは不可能です。MRIで

初めて狭窄の部位や程度が判明します。腰痛や頚痛は

なく四肢の症状がメインで、ある体位で増強する、なんて

聞くと早い時期でのMRI検査を考えますね。MRIで狭窄

があり、その部位と症状が合致する場合は狭窄を広げる

手術が選択肢になります。

 

気を付けなければいけないのが、狭窄と症状が無関係の

場合があることです。MRIで明らかな狭窄があっても、

その部位と症状に関連がないこともしばしばあります。

当然これは手術の適応外ですし、狭窄以外に症状の原因

があると考えなければなりません。こお段階では整形外科

的に「異常なし」で済まされてしまうこともあるので、

ウチの場合は漢方薬、徒手療法や栄養療法などの代替療法

で勝負することになります。

 

いや何か漢字ばっかで退屈な記事ですな。(^ ^;)たま

にはこんなのもアリ、ってことで。

 

2018年3月15日 木曜日

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花粉症について

花粉症で受診される方が増えてきました。

一般的な症状としては、くしゃみ、鼻水、目の痒みなどですね。

 

東洋医学的に花粉症を考えてみます。

多くの場合、目や鼻、のどなどに症状が出ます。顔は身体の上部に位置するので、

陽の部位です。

さらに上記の症状は陽に分類されます。

陽の部位に陽の症状が出ている…身体は陽>陰の状態か、と考えます。

そのため、はり治療においては過剰な陽を取り除き、陰をしっかりさせるように

アプローチしていきます。

 

また、季節の過ごし方に問題があると次の季節に問題が出ると考えます。

春に決まって花粉症を発症する方は、冬の過ごし方を見直してみましょう。

エアコンや暖房、お風呂などで暖め過ぎていなかったでしょうか?

 

施術内では、こういった生活習慣などについてもアドバイスさせていただきます。

 

※19日(月)の午後は鍼灸師不在のため、はり施術はお休み致します。

2018年3月13日 火曜日

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五十肩の概要

整形外科的な記事をほとんど書いていないことを少し

反省して(^ ^;)、今回は意外と知られていない五十肩

について。

 

まず五十代の方限定の疾患ではありません。(笑)また

正式名称でもありません。保険病名では肩関節周囲炎と

言いますが、これも肩周囲に炎症がある、と言っている

だけなので何の価値もありません。重要な症状は肩の

可動域が落ちること、夜間痛があることでしょうか。

 

ほとんどの場合レントゲンでは異常が無いので、原因は

いまいち分からないまま注射を打ったり、リハビリをしたり、

ひどいと経過観察のみ、なんて場合もあるようです。

最近は超音波診断が発達したので、レントゲンは撮らず

エコーで動きや石灰の有無を確認し、そのまま筋膜間に

注射を打つ、という治療が主流になりつつあります。

ウチでもほとんどはこの方法ですが、盲目的に打つより

もはるかに効果があります。時には痛みを感じる部位

とは違う部分への注射が功を奏することがあります。

 

では注射は打ち続けるのでしょうか?生理食塩水のみの

注射で改善が見られる場合は、副作用がないので継続に

問題はありませんが、間隔が空けられないのであれば

根本治療にはなっていないということ。別のアプローチ

も必要になります。石灰がある場合はミネラルバランス

が悪い証拠なので、特にカルシウムは控えてマグネシウム

を多く摂ることが重要ですし、癒着が激しい場合は脱水が

考えられるのでタンパク摂取の優先度があがるでしょう。

 

リハビリや運動療法も幾多の方法がありますが、少なく

とも無理に動かす、痛みを我慢してやる、というのは避けた

方がいいです。そもそも肩の動きに問題がない場合は、

肩関節そのものは悪くないことが多いので、自己判断で何か

始める前に一度は診察を受けるべきです。

 

「70過ぎて五十肩なんて俺も若いねー」というナイスな

お年寄りもみえますが(笑)、肩が動きづらいと日常生活

動作に結構な影響が出ますし、他部位への影響も懸念され

ますからなるべく早めに治療を始めましょう。

2018年3月12日 月曜日

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カロリーオフの罠

栄養療法をしっかりやられている方でもなかなか抜け出せ

ない呪縛、それが「カロリーオフ」です。これを見るとなぜか

無条件に健康的だ、と思ってしまいますよね。(^ ^;)

 

そもそもカロリーをオフにしようという発想はどこから来る

のでしょうか?辿っていけば、肥満やダイエット、つまり

痩せるための方法論として始まったと思われます。消費する

以上のカロリーを摂取するから太るんだ、という理屈ね。

 

そもそもカロリーは熱量のことで、生命活動には欠かせない

ものです。だから決してカロリーそのものが悪ではありません。

で、ヒトがカロリーとして利用できる食材が糖質、脂質、

タンパク質なのでこの3つを3大栄養素と呼んでいます。

 

そしてこの3つの中では脂質が最もカロリーが高いので低脂肪

こそが痩せる近道だ、となっていったわけです。ここまでで何

が見落とされているかというと、食材のカロリー量がそのまま

我々の活動エネルギーになるわけではない、ということです。

活動に必要なエネルギーは摂取量ではなくあくまでその人の

カロリー変換能力に依存します。

 

上記の理論でいけば脂肪は控えるようになるため、糖質は増え

ます。すると大して食べていなくてもインスリンは過剰に分泌

されるので脂肪合成は増加します。つまりカロリー制限してる

のに太ります。いじわるな言い方をすれば、脂肪を摂らない

から脂肪が増えるんだ、ということになります。

 

あれ?余計こんがらがった?(笑)少なくとも、カロリー表記

だけで食事を選ぶのは危険だということです。

2018年3月8日 木曜日

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