腸って漢字を並べるとなんかスプラッタなイメージが湧きますね。
湧きませんか、そうですか。いや、腸内環境研究の興隆著しい昨今、
それはそれは多くの治療法が紹介されています。一体、何が一番
イイの?
答え:まだ分からない。(ええっ)…振っておいて大変恐縮ですが、
腸内環境が様々な疾患の根幹にあるのは間違いない事実なのですが、
研究が進めば進むほど、その多様性が明らかになりそれに伴って
治療手段もあれやこれやと提示されているのが現状です。つまり
敢えて答を示すとすれば、答え:人それぞれ。となります。(^ ^;)
ただ少なくとも我々東洋人は乳糖不耐症の率が高いこと、カゼインが
腸粘膜を障害する可能性があることを踏まえれば、乳製品で腸が
健康になる、と言うのは尚早な判断だと思います。同様に、小麦の
グルテンも腸粘膜を荒らす恐れがあるので、腸の不調を自覚している
方は、カゼインフリー・グルテンフリー食を試す価値はあるかと
思います。
個人的には、腸内環境は消化酵素、腸内細菌、腸粘膜という3つ
の要素に分けて考えるとスマートだと思っているので、その方の
症状から3つのどこに問題がありそうかをある程度しぼって治療を
提案するようにしています。3つ同時にやれればそれに越したことは
ないんですが、なんせ腸内環境系のサプリメントは高価なものが
多いので、負担を少なくしないと続けられない、という側面も
あるんです。
ちなみにピロリ菌が陽性の方はそれだけでタンパク分解能力が落ち
ますので、先だってピロリ菌検査を受けることをお勧めしています。
最近ではピロリ菌は無闇に除菌すべきでない、という意見もあり
ますが、腸内環境を改善しないと先に進めない場合もあるので、
現状、除菌はすべきだと考えています。