栄養療法は薬物使用でなく、食事を見直すことで身体を作り
変える治療法です。何を食べればよいのか、あるいは何を
食べない方がよいのか、ということが治療の骨格となります。
まだまだ広く認知されているとは言えないですが、いわゆる
難治と言われる疾患や病態に何か解決の糸口を提供できれば、
という思いで続けています。栄養療法ではサプリメントを
使用することが多いですが、これはあくまで食事の補助的な
位置づけです。あるサプリメントを摂ったからと言って急に
症状が緩和されるわけではありません。
まあそれでも例えばビタミンDの摂取で花粉症が楽になった、
ビタミンB群補給で睡眠の質が良くなった、などの声は頂き
ます。これはあくまで不足が判明し補給したからであって
誰にでも同様の効果があるわけではないことは知っておく
べきでしょう。
しかし、栄養の補給で症状が改善するという経験は不思議に
感じますよね。僕も不思議です。(オイ) つい多くのサプリメント
を摂取したくなりますが、栄養は吸収されてナンボです。
摂った栄養が全て吸収される保証はありません。サプリメント
においても内容量以上に吸収効率が重要視されます。腸内
環境が話題に上るのもそのためです。
と言うことは、実は何より大切なのは何を食べるか以前に
“どう食べるか” なのですよ。非の打ち所のない食材でも、
早食いと過食をしてしまっては腸を傷めるだけで吸収効率は
落ちるでしょう。良かれと思って食べ過ぎてしまう、または
時間がないのでかき込んでしまう、という習慣は是非とも
避けるべきです。対策としては「よく噛むこと」です!