え?乾燥も脱水も同じじゃね?と思われたかも知れませんが
今回取り上げたいのは “乾燥肌” です。特に女性はお困りの方
が多いのではないでしょうか。
肌が乾燥するということは、皮膚の水分が足りないという
ことですが、ではなぜ水分が足りなくなるかというと皮脂が
不足するからです。皮脂は皮膚から分泌される脂質ですが
ここでは表皮内のセラミドも皮脂と捉えてください。
皮脂がしっかり出ることで皮膚常在菌が生育し、結果として
他の菌が定着しにくくなっています。僕はクリーム剤の使用
はお勧めしていませんが、これはクリームが皮脂を溶かして
しまうからです。これにより却ってバリア機能が低下する
わけです。
さて、皮膚はバリアであるのと同時に、皮脂により皮下の
水分を蒸発しにくくする機能もあります。脂質の膜があれば
水は漏れにくいですよね。ということは、皮脂不足により
乾燥肌になればそれだけ体内から水分が失われ易い、って
ことです。
冬場はそもそも水分摂取量が落ちますが、乾燥肌があれば
水分ロスが増えるため、実は脱水になり易いのです。脱水に
なると血液循環を維持しようとして血圧が上昇することも
あります。寒いと血管が収縮し血圧は上昇しますが、これに
脱水が合併するとより悪化するんです。
治療はコレステロールを含む脂質代謝の改善が根本ではあり
ますが、オンシーズンはひとまずワセリン塗布が手っ取り
早いです。かゆみがある場合はその上からエアウォールなど
のフィルム剤を貼付すると良いでしょう。自分の周りだけ
窓ガラスが曇りやすかったら、それは水分蒸発してる証拠
かも?!