藤原竜也さんの大袈裟な演技がどうも肌に合わないことが多い
ので、大して関心もなかった作品なんですが、入江悠監督、
伊藤英明出演、ってのを聞いてつい劇場へ行ってしまった次第です。
いや、オモロイよ、これ。22年前の連続絞殺事件の犯人が
時効を経てしばらくしてから自ら犯人と名乗り出て、あまつさえ
事件についての手記を出版するという衝撃的な幕開けで始まります。
その劇場型犯人を演じるのが藤原さんなので、むしろ大袈裟加減
がピッタリ。(笑)犯人を追い詰めておきながら逮捕できなかった
傷心の刑事を伊藤さんが演じます。
韓国映画のリメイクらしいですが内容は大幅に変更されていて
ほぼ別物と言っていいくらいだそうで、その変更点がとても良かった
ようです。本作はクライマックスに進むにつれてツッコミ所も多く
なるので、韓国版を推す声も聞かれますが、でも純粋にミステリー
として面白かったです。
まあミステリーなので多くは語れませんが、奇才と言われながら
最近迷走していた感のある入江悠監督の面目躍如となるのではない
でしょうか。終盤の “4つ巴” の場面の緊張感ったらない。この
シーンだけでも観る価値があります。伊藤英明さんの泣き芸(?)
は天下一品だと思っているので、それが観られたのも嬉しい。
特に終盤はもう少し工夫の余地があったように思いますが、それでも
エンタメ度は高いです。観る予定じゃなかったから余計に掘り出し物
感を感じてますが(笑)、SNSなどのネタバレに遭遇しないうちに
どうぞ。