徐々に寒くなってきて、既にカイロのお世話になっている冷え症の方もみえる
かも知れません。なんせ「殺人的猛暑」のあとは「絶望的寒波」ですもんね。
ウマイこと言うもんだ。(^ ^;)
我々としてもヤケドの患者さんが増えるので戦々恐々とするわけですが、中でも
低温ヤケドだけは避けて頂きたいところです。治療経過が長くなることや痕が残る
こともさることながら、低温ヤケドは防ぐことが可能だからです。とにかくカイロ
や電気毛布、湯たんぽやストーブに長時間直に当たらないことです。これにつきます。
寒さが厳しいとついつい肌に直接当ててしまいがちですが、これだけはNGと覚えて
おいてくださいね。
さて通常のヤケドは事故みたいなもんですから、逆に予防するのは難しいです。不幸
にもヤケドを負ってしまったらもちろん湿潤療法を行って欲しいですが、自己処置で
使える被覆材の使い分けを簡単にまとめます。
・ラップ
これは最も安価で身近な被覆材です。水ぶくれのない軽いヤケドならラップを巻く
だけでも随分痛みが楽になります。注意点は吸収能力がないことです。これにより
過湿潤になり感染を起こすことはしばしばあります。対策としてはラップに穴を
開けてその上から吸収素材(ティッシュやタオルでも可)をあてることですね。
・ハイドロコロイド
キズパワーパッドの素材です。これも軽傷ならば貼るだけで治ってしまうことも
ありますが、やはり欠点は吸収能力が低いことです。また、これそのものが粘着力が
あり、追加の固定材などが不要なのは良い点ですが、いかんせん粘着力が強すぎる
感があります。この粘着によってかぶれを起こす場合も散見されます。ズイコウハイ
ドロコロイド包帯はこのあたりが改良してあるので使いやすいですが過信は禁物です。
・プラスモイストシリーズ
これは吸収能力が非常に高く、粘着もないのでとにかく安全です。自由に大きさを
カットできる点も良いですね。難点は若干値が張るという点ですが、プラスモイスト
TOPなんかは吸収素材だけにすることで安価になっていますし、ズイコウパッドも
形の自由度は低いですがかなり安いです。あとは入手経路が主に通販になる点が
不便でしょうか。
以上、もしもヤケドしちゃったら参考にしてみてください。オトナの火遊びには
効きませんぜ。(←言ってみたかっただけ 笑)