院長室

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「ミスター・ノーバディ」

「ミスター・ノーバディ」を観てきました。

監督・脚本のジャコ・ヴァン・ドルマン氏の作品は観たことが

なかったんですが、一つの作品をじっくり作る寡作な人で

カルト的な人気があります。この映画も脚本に実に6年かけた

そうですから、少々尺が長いのが気になりましたが期待して

行ってきました。

 

…いや、何というか、説明に困る映画です。(^ ^;)

ある爺さんの人生を振り返る、という単純なストーリーではあるんですが、

その回想が矛盾しまくっており、一体どれが本当の人生なんだい?

そもそも爺さんも存在してるの?という部分で観客の気を引くわけです。

で、最終的な答えは明らかにはされない、というかアナタの解釈次第だよ、

という一種挑戦的な作品です。

 

個人的にはこういう投げっぱなしの映画はあまり好きではないので、

評価としては高くないのですが、作品自体の密度はケタ違いです。

一体撮影に何ヶ月かけたんだ?というくらい凝っていて、多分に哲学的な

テーマなのかと思いきや、超ヒモ理論やバタフライ効果などの量子力学の分野に

まで話は及びます。

脚本に6年もかけたんだから、そりゃあこうなるわな、と思わないでも

ないですが、凄い映画であることは確か。

知ってる俳優さんはいませんでしたが、演技は皆さん素晴らしかったです。

 

映画でも観てスカッとしようぜ!的なライトユーザーには全く向かない

映画ですが、深く読んで独自の解釈を語り合おうぜ!的な希有な人(笑)

にはオススメです。

いずれにしても観る人を選びます。僕は選ばれませんでしたが。(^ ^;)

観終わった後、無性にランボーが観たくなりました。

どうやら僕はスカッと派なようです。(笑)

2011年5月26日 木曜日

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