週刊誌に「ツムラ内部資料に驚愕の事実!」みたいな記事
が掲載されたのをご存知でしょうか?実際の記事を読んで
みましたが、まあ結構恣意的で挙げ足取り感が否めません。
記事では幹部会議で「自分の家族に飲ませることができる
生薬を供給する」という目標が掲げられており、これを
「では現在は飲ませられないのか?」「そんな薬を売って
いるのか?」「それは消費者や医療従事者への裏切りでは?」
という論法で成り立っています。
これを「驚愕の事実」としてセンセーショナルに書き連ねて
いますが、そもそも上記の文言は中国の生薬栽培現場で働く
人へ向けてのスローガンで、国内向けの発言ではないようです。
記事でもそのことには触れていますが、「言い訳」で片付け
られています。どうしても悪者にしたいらしい。(^ ^;)
中国産の生薬を使用するのは安い人件費のためではなく、そこ
でしか生産ができないからで、そのためには現地の人を教育
したり管理したりしなければならず、これがどうしてもまだ
100%ではないようなんですね。そのために現地の人にも
響くスローガンを作製した、ということが事実のようです。
現状我々が使用している漢方薬は中国内でも日本でも何度か
成分調査をされたものですので、有害なものを含むという
ことではありません。あくまで、栽培製造段階での有害物除去
を徹底させよう、ということです。
漢方内科を標榜する僕が書くと擁護論に聞こえるかも知れ
ませんが、記事は患者さんの有益な情報であるべきで、単に
陥れや面白味で書かれた内容が飛び火して他の漢方薬メーカー
や、漢方を使用する患者さんに迷惑が及んでは本末転倒では
ないかと思います。