この季節の風物詩と言いますか、流行語(?)と言い
ますか、とにかく寒さで疼痛が悪化する場面が多いです。
当然温めることが治療になりますので、漢方薬で附子(ブシ)
の配合された方剤を使用したり、ホットパックやカイロも
有用ではあります。ショウガ湯を飲むなんてのもこの
カテゴリーに入りますね。
ただ、寒いとつい厚着をして身体を縮める、というのは
却って血流を悪化させて本末転倒ということもあり得ます。
薄着で過ごす必要は無いですが、この季節こそ少しでも
身体を動かす習慣をつけて頂きたいものです。ストレッチ
だけでも違いますよ。特に下肢の後面を伸ばすのが効果的。
あとは冷えの原因を探ることも大事です。これだけ寒ければ
仕方ないと思いがちですが、自身のカロリー産生能力が
低ければ冷えに拍車がかかるわけで、ここは栄養療法の
出番です。特にカロリーを作るのに関係するのがビタミンB群
とマグネシウムなので、豚肉に天然塩をかけて食べるのは
冷えによいはずですね。
また糖質過剰や空腹時の糖質摂取によって低血糖が誘発され
れば反応性にアドレナリンが分泌されて血流が悪化します。
これも冷えの原因になります。忘年会だからと言って、乾杯で
いきなり冷えたビールを飲むのは避けるべきでしょう。
温めることだけでなく、冷やさない工夫が重要です。