久々の映画鑑賞はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のミステリー。この監督の
前作「灼熱の魂」は一級のミステリーでありながらラストが衝撃的すぎて
トラウマになる程だったので、今作も恐る恐るの鑑賞。
平和な田舎町で幼い少女がふたり誘拐される。それぞれの両親と刑事は
必死に捜索するがなかなか手がかりすら掴めない。そんな中容疑者を発見
するが…。というまあ至ってシンプルなストーリー。前作に比べて格段に
観客に親切な作りでじっくり物語に没入できます。かつトラウマにも
なりません。(笑)
ミステリーとは言ってもメインとなるのは子供を想う親の心理描写です。
父親役のヒュー・ジャックマンがその情愛と狂気と苦悩を見事に演じて
います。もうウルヴァリンはやめた方が良いと思うんだけど…(^ ^;)
でも僕は刑事役のジェイク・ギレンホールに釘付けでした。忠実で優秀で
理性的な彼がラストで取る行動は迫力満点。いい役者さんだなぁ。
事件を解決していく過程はスリリングでミステリーとしてのデキもかなり
良いのですが、若干ツメの甘い部分も。あと随所に「神」が登場しこれが
またキーワードっぽくもあるので、キリスト教圏ではない我々には今ひとつ
腑に落ちない部分があるかも知れません。まあそれでも昨今珍しいオリジナル
ストーリーでの映画という面でチャラになるレベルです。今後も要注目の
監督さんですねー。「プリズナーズ」と複数形になっている点を考察すると
面白いですよ。
トラウマと言えば、パク・チャヌク監督の「オールド・ボーイ」のハリウッド
リメイク作が公開されるようですね。もう10年以上前の作品ですが、
鮮明に覚えています。なんせトラウマですから。もう2度と観たくない
もんなぁ。(^ ^;)でもこの監督の他の作品は結構観ているという…。
そのうちトラウマ作品特集しよかな。ニーズないって?!