院長室

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「清須会議」

三谷幸喜×大泉洋!と聞いただけでジャンルを聞くことなく公開日に並んで

観たいと思ったくらい興奮して待っていました。もうね、完璧。三谷監督も

洋ちゃんもキャリアベストの作品になったのではなかろうか。

 

舞台は戦国時代。織田信長が本能寺の変で明智光秀に討たれ、その光秀も

秀吉に討たれた後、織田家の後継者をどうするか、というお話。それを決める

ために清須で会議が開かれるのですが、そこには各々の思惑が絡まり…。

清須会議は話し合いで歴史が動いた極めて稀な事件なんですが、いかんせん

地味なのであまりスポットは当てられず、大河ドラマでもさらっと流される始末。

そこをわざわざ映画にするなんて、三谷幸喜さんにしかできない所業でしょう。

 

我らが洋ちゃんは秀吉を熱演。柴田勝家役の役所広司さんが主演ではありますが、

もうダブル主演と言ってしまってもいい活躍でした。その他のキャストも、まぁ

豪勢でエンドロールを見て初めて「あの人も出てたんかい!」となります。(^ ^;)

天海祐希なんて台詞ないし。(笑)これもまた三谷幸喜さんにしかできない荒業

でしょう。

 

さて、しかしながら最近の三谷作品を期待してしまうと裏切られると思います。

芸達者ばかりの映画で、台詞から小物までこだわっていて、三谷脚本なんですから

抱腹絶倒間違いなし!と思われてしまいますが、実はとっても真面目な歴史映画です。

日本史の特徴でもある「血統第一主義」による不幸や切なさを如実に描いています。

合戦もなければ斬り合いもないこの映画で、このテーマを描ききるのは実は偉業

なんじゃないかと思うわけです。

 

最近の三谷作品はあざとい笑いが多くて薄っぺらい印象があったんですが、本作は

監督の本気さを感じられました。さすがに若干の予備知識がないと厳しいので、

Wikipediaなんかで予習しておくとすんごい面白いと思います。(^ ^)

2013年11月14日 木曜日

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