本日9月9日は「救急の日」だったそうですね。「汲々の日」…なのは
僕だけでしょうか。(笑)「救急の日」と言われると僕は研修医時代の
しんどい救急当直を思い出してしまいますが、一般には「救急処置を
広める日」みたいな認識のようです。
救急処置とはケガや意識障害者を速やかに処理することですが、まず大事
なのはその分別ですね。トリアージと言いますが、患者を重傷度別にランク
付けすることです。それによって重傷者を優先的に処置する目的があります。
オオゲザに重症のフリをしても「うん、この人は騒ぐ元気があるのだな。」
と後回しにされますのでご注意を。(笑)
そして実際に一般の方にも普及させたいのが心肺蘇生法でしょう。心臓
マッサージとか人工呼吸とか、AEDとかですね。重症患者の処置は
とにかく1分1秒を争いますから、救急車が到着するまでとか、専門職を
待ってとか、有資格者しかできないからダメとか、そんな悠長な事は言って
いられないわけです。心肺蘇生法をシンプルに簡便化することで、一般へ
普及させようと努力がされています。特に最近は大きな災害が多いですから、
一般の方々の力添えが不可欠となっています。
この心肺蘇生法ですが、昔は、アゴを挙げて気道確保→人工呼吸→心臓
マッサージの順でしたが、蘇生率がイマイチ悪く今では心臓マッサージ→
気道確保→人工呼吸の順でやるよう推奨されています。一般向けの講習会
などがあったら是非参加してみてください。非常食を常備することや
シェルターを作ることだけでなく、これも立派な災害対策です。