院長室

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保険改正

今年は2年に1度の保険改正の年なので、昨日は

改正の説明会に行ってきました。


今回の改正は、救急医療、産科、小児科、外科及び

大病院に対して厚遇するという改正で、ウチは良くも悪くも

あまり影響を受けないのですが、要は手薄になっている

個所に医療保険の分配を多くするということです。


以前にも書きましたが、我々医師の行為は全て“お品書き”

が決まっていて、その値段も国によって定められています。

ですから、国としては弱点となるような個所を補強するために、

そこの“お品書き”の値段を高くするわけです。

しかし医療保険は破綻しそうですから、国によって弱点とは

思われていない部分は安くなるわけで、今までと同じことを

しても収入は減る、という図式になります。


そんなわけで保険の改正には全医師が注目するんです。

ただ、こういう国の方策に流されて行う医療は、やはり

あんまり良いとは言えないです。

リハビリの点数が高くなったからリハビリ施設を作ろう、とか、

あの検査料が値上がりしたからウチもやろう、とか。

「患者さんに本当に必要なものは何か」から出発しなければ

ならないはずの医療が、「経営に必要なものは何か」になって

しまっているのです。


とは言え、ウチだってその保険収入で経営を考えているわけです

から、文句ばかりは言えないですが、何か良い方策を考えないと

結局は患者さんが被害を被ることになるでしょう。

とりあえず僕としては、飲み屋でグチるオッサンにならないように

気をつけます。(笑)

2010年3月25日 木曜日

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