若い人にはあまりなじみのない症状ですが、超高齢化の日本では
かなりの方が悩んでいる症状です。とくに最近冷えてきたので、
来院される患者さんも増加中です。
もちろん急性に発症した場合や、排尿時痛がある時は膀胱炎が
疑われるので、抗生物質が必要ですが、そうでない場合は漢方薬の
登場です。
一般に、緊張すると頻尿になる場合と、夜間頻尿とで処方が変わりますが
やはり多いのは夜間頻尿です。そして夜間頻尿は想像以上につらい症状です。
漢方薬のメジャーどころでは八味地黄丸、六味丸、牛車腎気丸といった補腎剤
(平たく言うと抗老化薬です)を使用しますが、そうそう一筋縄ではいかない所が
これまたニクい(?)のです。
やはり全身的に、乾燥傾向とか、イライラしてるとか、冷えが強いとかの所見を集めて、
処方を決めなければ効いてきません。最近では、真武湯、滋陰降火湯が効いた症例が
ありました。あるいは補腎剤の1日量を倍量投与!なんて力技が効いた例もありました。
これからまだまだ増える症状だと思います。
「しっこで何回も起きてかなわんわ~」
「歳やでしゃあないわ~」
なんて会話を耳にしたら、ニヤリと笑って
「補腎剤がいいかもよ?!」
と言ってみて下さい。(笑)