院長室

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高カロリーは悪なのか?

ファミリーレストランのメニューとか、お菓子の袋とか、あらゆる

所に「○○kcal!」ってカロリー表示がしてありますよね。低カロリー

であることがヘルシー、という風潮があるのでカロリーが低いことを

強調する場合なんかはやたらデカデカと書いてあります。

 

さて、カロリーとは熱量のこと。我々の活動の全てはカロリーを消費

して行います。カロリーになり得る栄養素が、糖質、脂質、タンパク質

なので、この3つを3大栄養素と言います。中でも脂質が同じ量で最も

カロリーを多く産生するので、低カロリー=低脂肪ということになり、

ダイエットの代名詞ともなっています。

 

治療においても、「糖尿病食、1600kcal」とかまずカロリーありきで

組み立てられています。カロリーを抑えようとすると脂質は使いづらい

ので、その他の糖質、タンパク質がメインになりますが、タンパク質は

吸収効率が悪い上にコストがかかるので、カロリー制限しようとすると

必然的に糖質過剰になってしまいます。お米と煮物とフルーツだけ、みたいな。

糖尿病なのに糖質過剰とはこれいかに、と思いませんか?(^ ^;)

 

確かに脂肪は高カロリーですが、言い換えれば燃費の良い栄養素です。

また身体に脂肪がつくのはインスリンの過剰分泌による脂肪合成促進作用

が主です。インスリンは糖質の摂取で誘導されるホルモンですから、

「脂質の摂りすぎでカロリーオーバーになって太る」というのは冤罪かも

知れません。

 

カロリーを無視しろとまでは言いませんが、まずはインスリンを無駄に

分泌させないこと=空腹で糖質を食べないこと、こそがダイエットの

第1歩だと思いますし、その他の慢性疾患の治療においても同様です。

2017年6月22日 木曜日

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