院長室

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栄養療法、その前に

栄養療法はその方の栄養の過不足を見つけ出して食事指導を行う

治療法です。「へー、そんな不足が隠れていたのかー。」と患者さん

は、時に僕も一緒に驚くわけですが重要なのはそれが吸収できるか

どうかです。

 

不足した栄養素を見つけて、せっせとサプリメントを飲んでも

吸収されなければ身にならないどころか、害になることもあり

ます。なので、僕たちは食事指導の中で必ず「食べ方指導」も

します。

 

特にやってはいけないのが「早食い」。僕も勤務医時代はそうで

したが、いかに短時間で食事を済ませられるかも大事なスキル(?)

だったりします。サンドイッチを喉に詰まらせながら手術室に

走る、なんて今から思うと自殺行為ですが(^ ^;)、営業職の方や

夜間勤務のある方も食事に十分な時間をかけられていないのでは

ないでしょうか?

 

消化吸収をしっかり行うためには、まずは咀嚼がスタートですね。

そして咀嚼されることで唾液が分泌され、それがサインになって

胃酸が出て、消化酵素が出て、…と順番に消化の手順が進んでいき

ます。なので、最初の咀嚼を疎かにすると消化の準備が整っていない

消化器官に食べ物を放り込むことになります。消化が進んでいない

食べ物は我々にとってまだ異物ですから、吸収されないどころか

アレルギーの対象になる可能性すらあります。

 

忙しい方は、それだけエネルギーを消費しているわけで、むしろ

消化吸収が良い状態の食事をしなければ、食べているつもりでも

必要なエネルギーを確保できていないかも知れないです。ほんの

少しのことでエネルギー効率をあげるのが「ゆっくり良く噛んで」

食べることです。ちなみにスムージーや自作ジュースなんかも

同じ理由から「噛んで」飲みましょう。

2017年2月27日 月曜日

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