とかく対極に位置するものは性質が真逆であるが故に対立
するもの、相容れないもの、として捉えられることが多い
です。テレビ番組でも“対決モノ”は構図がはっきりしている
せいか人気のようですね。
治療に於いても西洋医学は「対症療法一辺倒」だからと
批判され、もっと全体的に、あるいは根本から治しましょう
と宣伝されることがままあります。僕ももちろんその側面は
あると思いますが、問題なのは「一辺倒」であって「対症
療法」ではない、ということが重要です。
ですから仮に「根本療法一辺倒」と言ったらどうでしょうか?
風邪で38℃の発熱があるのに、生活態度を改めて、なんて
説明されたら腹が立ちますよね。骨折しているのに歩き方の
指導されても困りますよね。極論ですが。
やはり、現れている症状に対処する方法論と症状を出なくする
方法論は対立するのではなく、対極だからこそ併存させる
ことが大事だと思います。ケガの治療とケガしないための身体
の使い方、みたいに。そしてその解決のためにどんなツールが
最適なのか、が治療です。
予防医学はこれから流行ると思いますが、これは対症療法に
対立させるものではありません。自覚していない“症状”を
見つけ出して対症と根治を提案する、という事なので全く
考え方は一緒です。