足の親指が外側に向かって変形してしまう外反母趾はよく知られていますよね。
時には隣の指に重なってしまうこともあるのですが、有名な割には実はあまり
正確に知られていません。
よく「高いヒールの靴を履いていたせい」だとか「先の狭い靴を履く習慣があった
から」と聞きます。あながち嘘ではないんですが、それでは男性や子供に発症する
外反母趾を説明できませんから、根本原因ではなさそうです。なぜ外反母趾が起きる
のか、それは足の甲の筋力低下に由来します。
足の甲は本来横方向のアーチを形成しており、それが重力の緩衝作用を有します。
このアーチの緊張を保つためには骨の間にある筋肉が必要なのですが、これが弱まる
ことで徐々にアーチがつぶれ、本来親指を内に引っ張る作用がある筋肉の力がかかる
方向が外側に向くように変わってしまうため外反母趾になります。足の指の付け根の
中央あたりに「タコ」ができやすい人はいませんか?これはアーチがつぶれている
証拠で今後外反母趾になる可能性があります。
外反母趾は「みっともない」だけでなく、とても重大な影響を身体に与えます。
横アーチがなくなって、外反母趾になると足の前部で荷重しにくくなるため、踵寄り
の重心になり、それが足首、膝、股関節、腰、さらには首肩へと負担をかけていきます。
慢性の腰痛や股関節痛にはこの踵荷重が原因の一つになっていることも多いのです。
では、どうするか?指の間に挟むグッズでは根本的に何も変わらないのはもうお分
かりですね。やはり足の筋力をつけることが大事なのです。具体的には「グーパー」
をしっかり何度もやることです。意外とできないもんですよ。それから靴は大き過ぎ
ても小さ過ぎてもダメで、踵部分が硬くて足の甲を強く締められるものが理想です。
オシャレ基準で選ぶとなかなかないと思いますけども。(^ ^;)