漢方薬を処方する時にいつもつきまとうのが「飲みにくさ」です。
不味いしぃ〜粉だしぃ〜ってことで、それだけでNG!と言う方も
みえます。そういう方を説得するのはもう諦めましたが(笑)、
なんとか始めてくれた方でもやはり飲みにくさから次第に敬遠して…
というパターンも実は多いです。
漢方薬はもともと生薬を複数煎じて、出てきた液体成分を飲んで
いたんですが、煎じるのが面倒かつコストフルなので、現在の
インスタントコーヒーのような剤型になりました。漢方薬サイド(?)
からすると随分な歩み寄りで、これだけ飲み易くしたんだから
カンベンしてよ、というのが本音です。特に葛根湯や芍薬甘草湯
のような「〜湯」と言う名称の薬は湯で飲むというルールです
ので薬本来の効能を発揮させるためと思って、できれば湯に溶いて
飲んで頂くようお勧めしています。
ではその効果が確かなものかの証拠があるのか、と言うと実はあり
ません。湯に溶いて飲んだ場合と、水でサッと飲んだ場合で差があるか
は分からないんですね。これがまた強く勧められない理由でもあるん
ですが、僕個人の経験でも湯に溶いて飲んだ方が効果があるように感じ
ます。黄連解毒湯や呉茱萸湯といった強烈な味の薬まで常に湯で飲め
とは言いませんが(^ ^;)、ここぞという時は是非お湯で溶いて飲んで
みて下さい。