院長室

« 2月 2025 5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

自律神経失調症

誰もが一度は耳にしたことがある自律神経失調症。

明確な診断基準があるわけではなく、なんとなく「典型的でない」

症状をひとまとめにこう呼んでいる風潮があります。


そもそも自律神経とは何かと言うと、自分で意図的に操作できない

臓器を支配している神経のことで、主に内臓や血管に分布しています。

意識しないでも、生命維持のために勝手に調節してくれているわけです。


自律神経には2種類あり、アクセルの役目をする交感神経とブレーキの

役目をする副交感神経に分けられます。この2つがバランスよく働くことで

心臓が律動し、酸素を取り込み、消化吸収がなされ、人間は生きている

のです。


で、これらの働きが狂えば、動悸がしたり血圧が上がったり、便秘になったり

します。もちろん全てが自律神経の異常ではないですが、検査で異常がない

場合は自律神経のものと判断されることが多いです。


ストレス社会になって、検査で異常の見つからない症状がとても増えてきています

のでやはり、自律神経失調にはストレスが関与していると思われるのですが、

漢方医学でいう「気」の働きは自律神経のことを言っているようでもあります。

「気」の正体はいまだ不明ですが、自律神経が多臓器を支配していることを考えると

「気」の変調によて様々な症状が出ることと無関係ではない気がします。


そして自律神経の中枢は脳の視床下部という所にありますので、「気」を動かす

漢方薬のいくつかは脳に作用しているのかなあ、と考えたりもします。明確に

視床下部に働きかける漢方薬が分かれば、1つの薬で色々な症状が取れる

道理になります。


ふむふむ、こうやって長々とブログを書いて眠くなっている僕は、副交感神経が

働いているわけですな。(眠笑)

2010年3月2日 火曜日

カテゴリー 院長室

タグ