栄養療法ではサプリメントを使用することが多いです。「栄養素の
過不足を意図的に矯正する」のが定義ですから、不足する栄養素が
ある場合、食事での改善が難しい時に有用なツールです。
しかしながら、サプリメントなら何でも良いわけではなく、治療に
なり得る高用量の医療用サプリメントでなくてはいけません。市販品
の用量では残念ながら治療レベルとは言えないです。で、市販と医療用
を区別するためにも、現状、基本的に医療用サプリメントは医療機関
でしか取り扱いはありません。
特に、栄養素の過不足について分析もしていないのにサプリメントを
飲むのは危険とまでは言いませんが、無駄になることもあります。
きちんと診断してから処方する、という段階を踏む上でも医療機関で
しか扱わないのは正しいと思います。とは言え、治療が軌道に乗れば
そんなに栄養素の優先順位が変動するわけでもないので、継続して
同じものを使用することは多いです。あるいは仕事の都合でどうしても
来院できなくてサプリメントが切れて不調になる、急な体調不良で受診
すらできない、なんてのも避けたいところです。
そんなニーズも高まってきたせいか、医療用サプリメントも通販が
できるようになりました。日本製の医療用サプリメントを扱う会社は
数社ありますが、その中でもヘルシーパス社、MSS社のものは通販が
可能です。ただし、当院を始め栄養療法を行う医療機関に受診した方
のみのサービスです。ヘルシーパスさんは以前からこのサービスを導入
しており、実際に当院に通院されていた方で、転居をきっかけに通販
を利用している方もみえます。通販ご希望の方はどうぞお申し付け
ください。
ちなみに、MSS社ではなんと一般向けの、つまり医療機関未受診者
でも買えるサプリメントの販売を予定しています。溝口徹先生が監修
した安心かつ安価の商品です。きっと市販サプリメント業界は腰抜かす
でしょう。販売が開始したらまたアナウンスしますね。(^ ^)