生活習慣病と言うと、糖尿病や高血圧症、高脂血症が連想されます
が、生活習慣に起因する疾患、と言う意味では肩こりだって生活
習慣病なのです。
そもそも「成人病」というネーミングが廃止されて「生活習慣病」と
なったのは誤解を生みやすいことと、治療に生活習慣の改善が必要
という願い(?)がこめられたため。けれども実際にはあまり生活
習慣の指導は重視されておらず、相変わらず薬物主体の治療になって
います。
降圧剤は血を下げる効果がありますが、なぜ血圧が上がったか、を
解決しているわけではないのと同様に肩こりに湿布や痛み止めを
使用するのも治療にはなっていません。むしろ消炎値痛剤の副作用
で血流が悪化して却ってひどくなっていることだってあります。
では肩こりを生ずる生活習慣とは何でしょう?スマホやパソコン、
糖質過剰、睡眠不足、です。そんなん知ってるわ!という声が
聞こえて来そうですが、そう、それこそが生活習慣なんですね。
知ってるけどついやってしまう…なかなかできない…またそこに
つけ込んだ、「カンタンで効果バツグン」な治療がメディアを
賑わす、という現状です。
でも見方を変えれば、生活習慣なんて身近なことを変えるだけで
治療になるわけですから、健康雑誌を見るまでもなく安価かつ
自分に合った治療法が見つかるはずです。ポジティブシンキング。(笑)
自分なりの「原因診断」を持って受診して頂くと、よりきめ細やかな
指導や提案ができます。そしてその方が治療が楽しくなると思い
ます。