院長室

« 2月 2024 12月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

花粉症の予防

今年は花粉の飛散が早いのか、既にちらほら花粉症症状の

方がみえています。風が強くPM2.5の可能性もありますが、

しばしば宣伝される抗アレルギー剤の事前投与は鼻炎症状の

緩和になり得るのでしょうか?

 

自分は花粉症がないので経験できないですが、理論的に考える

とそんなに意味はないようにも思います。抗アレルギー剤は

ヒスタミンの反応をブロックしますが、ヒスタミンが過剰に

遊離するのを防ぐわけではないからです。

 

経験的に事前投与に効果を感じている方は別にそれでいいと

思いますが、基本的には薬剤の予防的使用は効能の範囲外だと

思います。これは漢方薬も同じ。ただ、胃腸を整える漢方薬を

長期に服用して、腸内環境が整い、結果として花粉症が軽かった、

という例はあります。あとは、プラセンタ注射で肝機能が改善し

抗体産生が促進され、症状緩和につながるということもあり

ました。

 

それ以外ではやはり糖質制限が有効だと思います。糖質摂取から

引き起こされる血糖値の乱高下によりコルチゾールが浪費される

ことがアレルギー症状悪化に繋がるからです。花粉などの異物に

対する防御能力が下がるわけですね。糖質制限の基本は空腹時に

摂らないこと。全てを禁止しようと思うとなかなかのストレスに

なりますし、却って不調を招くこともあります。とにかく食事や

間食の最初に糖を食べないことです。

 

あとは適度に日光浴をすることでしょうか。紫外線刺激がビタミンD

の産生を促しますが、ビタミンD低値は高率にアレルギー症状を

引き起こします。ただでさえ日照時間の短い冬でも日焼け止めを

塗っている女性は要注意ですね。10〜15分でいいので何も塗らず

に日中に散歩してください。

2017年2月6日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ