院長室

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タンパク質を増やす

当院に限らず、栄養療法を受けている方はとかくタンパク質

の重要性を懇々と説かれていると思いますが(笑)、それは

ひとえに細胞や酵素を作る材料がタンパク質だから。疲れて

グッタリしている時に緊急避難的に糖質を摂るのはやむを得ない

ですが、根本はタンパク不足を改善することです。

 

では、そのタンパク質が足りているのかいないのか、を知り

たいわけですが、血液検査項目に「血清総タンパク」という

項目があります。これは血液の中のタンパク質量、という

ことですが、脱水状態だと見かけ上、上昇してしまったり

するので実際には他の様々な項目を見て判断しています。

 

で、タンパク質は身体を構成する細胞の材料になるだけで

なく、薬やホルモンの運搬役でもあるのです。さらに

この時期流行する感染症に対抗する抗体もタンパク質から

作られます。と言うことは、タンパク質不足の人は、風邪に

罹りやすいだけでなく薬も効きづらい、ということになる

んですねぇ。

 

タンパク質の必要量は年齢や性別、活動性によって変わる

ので一概には言えませんが、おおよそ体重1kgあたり1gが

最低量のようです。体重60kgの人ならば60gは摂ろうね、

ってこと。成長期ならその倍は必要でしょう。牛肉100g

のうちのタンパク量は8g程度らしいですから、クリアする

のは結構難しいです。

 

そしてタンパク質は腸内環境が悪い人は消化吸収が悪化する

という問題があります。そして糖と合体したタンパク質は

その効力を失うという特性もあります。タンパク質不足の

改善には単に量を増やすだけでなく、腸を労って糖質を減らす

ことが実は優先度が高いのです。

 

 

2017年1月19日 木曜日

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