あるいは、夕方になるとかゆみがひどくなる、こんな経験をした方は
結構いるのではないでしょうか?ついつい本当か?と訝しんでしまい
そうですが、これには歴とした理由があります。
鼻炎症状やアトピーのかゆみ、喘息様の咳…こういったアレルギー症状は
もちろん原因物質を突き止めることも重要ですが、身体側の問題を検索
することも忘れてはいけません。実は我々の身体にはアレルギーを抑える
物質が予め備わっています。それが副腎から分泌されるコルチゾールという
ホルモンです。スギ花粉症はスギが原因なのは明白ですが、このコルチゾール
が少なくても症状は出現してしまうのです。
このコルチゾール、アレルギーを抑えるだけでなく実に重要な仕事を多数
抱えています。例えば血圧を上昇させること、血糖を上昇させること、
ストレスを抑えること…人間の活動を支える重要な働きばかりですね。
そして分泌されるサイクルも決まっていて、早朝に多量に分泌され、夕方に
なると減ってくるのです。起床前にしっかり血圧と血糖を上げて、活動しやすく
して寝る前には分泌を抑えてスムーズな睡眠を誘導しています。
何らかの原因でコルチゾールの分泌が減っていたり、効きが悪くなっている人
は夕方にコルチゾールの効果が極端に悪くなります。ここでアレルギー症状が
出てしまうわけですね。では、コルチゾールの分泌や効きが悪くなるのは
どんな場合でしょう?それはズバリ、ストレスと低血糖です。ストレスがあれば
常にコルチゾールで防御しなくてはいけないし、低血糖が頻繁になれば常に血糖
を上昇させなければいけない。これにより副腎が疲労しコルチゾールの効果が
落ちるんです。
アレルギー症状に抗アレルギー薬を使用するのは別に間違ってはいないのですが、
コルチゾールを温存する生活もアレルギーの治療になり得るのです。