院長室

« 2月 2024 11月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

疲れると花粉症がひどくなる

あるいは、夕方になるとかゆみがひどくなる、こんな経験をした方は

結構いるのではないでしょうか?ついつい本当か?と訝しんでしまい

そうですが、これには歴とした理由があります。


鼻炎症状やアトピーのかゆみ、喘息様の咳…こういったアレルギー症状は

もちろん原因物質を突き止めることも重要ですが、身体側の問題を検索

することも忘れてはいけません。実は我々の身体にはアレルギーを抑える

物質が予め備わっています。それが副腎から分泌されるコルチゾールという

ホルモンです。スギ花粉症はスギが原因なのは明白ですが、このコルチゾール

が少なくても症状は出現してしまうのです。


このコルチゾール、アレルギーを抑えるだけでなく実に重要な仕事を多数

抱えています。例えば血圧を上昇させること、血糖を上昇させること、

ストレスを抑えること…人間の活動を支える重要な働きばかりですね。

そして分泌されるサイクルも決まっていて、早朝に多量に分泌され、夕方に

なると減ってくるのです。起床前にしっかり血圧と血糖を上げて、活動しやすく

して寝る前には分泌を抑えてスムーズな睡眠を誘導しています。


何らかの原因でコルチゾールの分泌が減っていたり、効きが悪くなっている人

は夕方にコルチゾールの効果が極端に悪くなります。ここでアレルギー症状が

出てしまうわけですね。では、コルチゾールの分泌や効きが悪くなるのは

どんな場合でしょう?それはズバリ、ストレスと低血糖です。ストレスがあれば

常にコルチゾールで防御しなくてはいけないし、低血糖が頻繁になれば常に血糖

を上昇させなければいけない。これにより副腎が疲労しコルチゾールの効果が

落ちるんです。


アレルギー症状に抗アレルギー薬を使用するのは別に間違ってはいないのですが、

コルチゾールを温存する生活もアレルギーの治療になり得るのです。

2014年3月6日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ