漢方薬の服用方法
漢方薬は現在保険で使用できる薬が約140種類ありますが、そのほとんどが粉薬です。そのために敬遠される向きもあります。そして薬を構成する生薬は苦い物や、酸味が強い物があり飲みにくさに拍車をかけます。この全てを解決する方法はないのですが、基本的に飲み方に決まりはないので、味が苦手ならばオブラートに包んでも良いですし、ジュースで飲んでも構いません。(牛乳で飲むのは良くないらしいです。)
ただ、興味深いのは体に合った薬は美味しく感じる、という点です。全ての人が「美味しく」は感じないまでも、無理なく飲める薬は合っている証拠です。本来の味はもちろん変わるわけではないのですが、感じ方がその人の病態によって随分と違うようです。
味とは別に、高齢者や幼児で飲み方に問題が出ることがあります。高齢の方で義歯を使用している方は顆粒が詰まって痛い場合があります。こんな時はお湯に溶かして薬湯のようにして飲むのが良いです。お湯に溶かす際には、いきなり熱湯を注がず、少量の水を混ぜてレンジで“チン”すると溶けやすくなります。また幼児で薬自体飲めない時には、口内に塗り込んでしまうという方法や、食事に混ぜるという方法をとります。一旦お湯に溶かしてゼリーにして食べるという工夫をされている患者さんもみえます。