当院の治療

Bスポット治療

診断と治療方法

Bスポットの炎症は多彩な症状を呈しますが、Bスポット炎の患者さんのBスポットを直接内視鏡で観察してみても特に肉眼的な変化はありません。しかし、綿棒でこすってみると出血するのです。この出血があるかないか、どの程度出血するかがBスポット炎の診断根拠になります。炎症が強いほど出血も多いようです。そして炎症が証明されたならば、そこに塩化亜鉛という薬剤を塗布します。これが炎症を鎮める治療となりますが、しみるような痛みを伴います。これも炎症の強さに比例するようです。通常、最初から塩化亜鉛を染みこませた綿棒でBスポットを擦過し診断と治療を同時に行います。これをBスポット療法と言ってきましたが、近年はEAT(=Epipharyngeal Abrasive Therapy:上咽頭擦過療法)という名称に変更されています。

治療の実際

Bスポットへの塩化亜鉛擦過は短時間で済みますが、患者さんによっては強い痛みを伴い、場合によって数時間持続します。涙や鼻汁が激しく出ることもあります。ただこれらの症状は治療を重ねる毎に軽減していき、それに伴い目的とする症状も緩和されていきます。この治療が開発された時は毎日処置を行っていたようですが、現代においてはなかなか難しいので、週に1回くらいの処置が通常です。材料諸経費として別途1000円/回を頂いております。(2022年9月〜)

Bスポット治療の可能性

この治療法が開発されたのは50年以上前ですが、全身の炎症までもをターゲットにしているところに大きな特徴があります。現代では水や空気の環境汚染、食事情やストレスによる免疫力低下によって、50年前には存在しなかった多彩な症状が蔓延しています。Bスポット治療は古くてシンプルな治療法ですが、いわゆる「現代病」に対処できる治療法になり得るのではないかと思います。