症例報告

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ぎっくり腰

以前までは、ぎっくり腰は急に重い物を持った際に、腰の筋肉、筋膜を損傷して発症すると考えられてきました。そのため、筋肉に負担をかけないようにコルセットを巻き、できるだけ安静にし、痛みのある部位に麻酔薬でブロック注射をする、というのが治療の主流でした。しかし、重い物を持たなくてもぎっくり腰は発症します。事務作業をしていて、落としたペンを拾おうとした瞬間に腰に激痛が走るとか、楽しいバス旅行で、車を降りようと腰を上げた途端動けなくなったりとか。


このような例を考えると、ぎっくり腰は必ずしも筋肉に負担がかかって発症するわけではなく、「長時間同一姿勢を取っていた後の体動の際に起こる」のではないかと推察されます。そして損傷の本体は筋肉ではなく、関節なのではないかと考えられるわけです。だから関節の動きの改善を治療原理とするAKA-博田法が効果があるのだと思います。注射や痛み止めが悪いわけではないのですが、根本治療には決してなっていないのではないかと思います。


先日みえた腰痛の患者さんは、全く思い当たる節はないのに朝から腰が伸びず洗顔もできない状態でした。診察すると、明らかに右の仙腸関節が硬い。この硬さをAKA-博田法で改善したら、その場で腰は伸びるようになりました。1回の治療で全ての症状がとれるわけではありませんが、トータルで考えれば、コルセットと痛み止めの治療より短期間で治癒すると思います。


また腰が痛いと日常生活動作がかなり制限されますから、余計に腰の動きを抑制し悪循環に陥ることがよくあります。腰を痛めたら放置せずに、早めに治療することをお勧めします。

2009年8月26日 水曜日

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