湿潤療法を行うことで、キズがきれいに痛みなく治る、というのはもはや(知ってる人には)常識になりつつありますが、キズが上皮化しても跡を目立たなくするためには工夫が必要です。というのも、新しい上皮は日光にあたると色素沈着を残すことがあるからです。服で隠れる部位は問題ありませんが、手や顔、足などの露出部は何らかの遮光手段をとった方がベターです。遮光は通常、3ヵ月くらいした方がよいとされますが、さらに効果を上げるために、漢方薬の併用も効果的です。皮膚の色度沈着は漢方的には「血液の淀み」と捉えますから、血流を改善する薬を使うことで、さらに跡を目立たなくできる可能性があります。漢方薬の中にはシミを薄くする効能のあるものがあり、これを応用します。
まあ、キズが治った後で薬を飲み続けるのは抵抗があるとは思いますが、女性はオハダが命!…だと思うので、女性の患者さんにはお勧めしています。