症例報告

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トリカブト?!

トリカブトというと一昔前の推理小説で

よく毒殺の手段として登場した強力な毒です。

実際に、矢じりの先に塗って狩猟にも使われて

いたそうです。

このトリカブトの根っこが実は生薬として

使われています。


附子(ブシ)という生薬がそれで、真武湯(シンブトウ)や

牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)、麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)

といった漢方薬に含まれています。

ええっ!毒飲んでんの?!と驚く事なかれ、トリカブトを

何百倍も薄めて毒性をなくしたものが附子なんです。

毒性がなくなる代わりに、身体を温める作用と鎮痛作用が

残りますので、「冷えると痛む」なんて場合に最適な

生薬となるのです。冬場の寒い時期に大活躍します。


ただ、医療用で使う附子は細かい粉末状になっており、

その上とても苦いので、単独で口に入れると口の中に

へばりついてとんでもない苦痛を味わいます。(笑)

必ず他の薬と一緒に服用することになっています。


というわけで、殺意を抱くような憎い人のお茶の中に

ササッと附子を入れても神経痛が治っちゃうだけなので

注意して下さい。(?笑)

2011年1月19日 水曜日

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