3段階の「深さ」を見極めることで病態の把握を試みるのが当院の姿勢ですが、では、具体的な治療方法はどう考えるのか。ここでも大きく3つに分類しています。
【薬物療法】
一般的に行われる治療方法ですが、薬物は西洋、東洋に関わらず人体にとっては異物ですので、負の作用も想定することが重要です。デメリットをメリットが上回る時にだけ薬物療法は適応になると考えます。当院では主に漢方薬を使用しますが、西洋薬にない効果を期待しているだけで、安全だからという理由で採用しているわけではありません。3つの病態の中では「葉」「枝・幹」に対応します。
【運動療法】
身体を動かすことによって効果を得る治療方法で、ストレッチから整体、鍼治療まで広い範囲を含みます。当院では口頭による指導も重視していますが、特に必要な方には鍼治療をお勧めしています。定期的に外的刺激を加えることで、セルフケアよりもスピーディーに回復させることができるからです。3つの病態の中では「葉」「枝・幹」に対応します。
【栄養療法】
我々の身体は日々の食事によって成り立っています。ここに不備があれば当然不調を招きます。難治性疾患の治療の核になると考えています。また”体質改善”や”予防医学”にも食事の改善が必須でしょう。ただし闇雲にやるのは非効率的であったり却って病態が悪化したりすることがあるので、当院では個人のデータに基づいた指導を徹底しています。3つの病態の中では「枝・幹」「土」に対応します。
当院が採用する治療方法は上記のどれかに分類されます。病態に合わせて、単独あるいは組み合わせて提案しています。治療方法の選択や詳細については、患者と医療者双方向の理解が必須と考えています。疑問点は是非おたずね頂きたいと思います。
院 長 日 野 篤