グルタチオン点滴
・グルタチオンとは?
グルタチオンとはグルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸が結合してできた物質です。通常アミノ酸の結合はタンパク分解酵素によってバラバラにされるのですが、グルタチオンでは特殊な結合様式である限られた酵素でなければ分解されないようになっています。そのため、体内で重要な生理活性を発揮できるようになっています。
・グルタチオンの効能
グルタチオンの効能は大きく分けて2つあります。一つは「抗酸化」です。酸化とはいわゆる「錆び」のことで、動脈硬化や癌などの原因となります。この酸化は老化やストレスからもたらされるので、グルタチオンが活躍する機会は多いのではないでしょうか。もう一つの効能は「解毒」です。体内の異物を抱合して排出する機構で、毒性物質や薬物、有害金属などが体内に蓄積しないように働きます。環境汚染や多量の薬物を服用している現代において、やはりグルタチオンがその力を発揮すると思われます。
・グルタチオン点滴の実際
グルタチオンを800mg〜2000mg投与します。これは保険適応範囲外の大量投与となるので自費診療となります。現在ではパーキンソン病に対する効果が認められており、歩行困難や摂食困難など日常生活動作を大きく改善し介護者にとっても福音となっています。認知症に伴うパーキンソニズムにも一定の効果があるようです。「抗酸化」、「解毒」という観点から見れば応用範囲は今後もっと広がると思われます。「抗酸化」が得意なビタミンCとの相性は良いのですが、癌に対する場合の高濃度ビタミンC点滴とは相性がよくないので、同日点滴はしません。点滴時間は20分程度です。予約不要、1回2400円〜(税込)。